愛でたいSTORY

「伯方の塩 工場見学」で体験型観光!ソフトクリームやお土産も充実

見どころたっぷりの「伯方の塩 大三島工場」

しまなみ海道のほぼ真ん中に位置する愛媛県大三島に、「は・か・た・の、しお♪」でおなじみ「伯方の塩 大三島工場」があります。「伯方の塩」のこだわりを学び、工場限定のお土産を購入できるだけでなく、大人も子どもも楽しめる体験型の魅力が詰まっている観光スポットです。見学無料なのもうれしいポイント。

今回は、そんな工場見学の見どころをたっぷりご紹介します!

【目安時間】工場見学30分、塩田見学20分、塩つくり体験40分

「伯方の塩」ってどんな塩?工場見学で学ぶ製造のこだわり

目の前に海が広がる「伯方の塩 大三島工場」

「え?はかたの塩って博多の塩じゃないの?」

CMでよく耳にする「は・か・た・の、しお♪」のフレーズ。それだけをイメージしている人は、“はかた”を博多と思っている人も多いようで…。

実は「伯方の塩」は、愛媛県今治市伯方島で誕生し、現在は大三島で製造されているんです!

その昔、塩田が法律によって全廃。しかし、「伯方島の塩田を復活させたい!」という熱い想いから伯方の塩が誕生し、商品名として名付けられました。今では創業50年を超える伯方塩業株式会社(以下、伯方塩業)のロングセラー商品となりました。

工場見学で知る「伯方の塩」ができるまで

見学窓から見られる「伯方の塩」の製造工程

「伯方の塩」は、輸入天日塩田塩を瀬戸内海の海水で溶かした濃い塩水を原料にしています。「伯方の塩 大三島工場」では、海水を濃縮して窯で煮詰め、塩になっていく工程をガラス越しに見学できます。普段何気なく使っている塩がどのように完成していくのかを詳しく学んでみましょう♪

1.溶解・ろ過

天日塩田塩を瀬戸内海の海水で溶解する様子

太陽熱や風の自然エネルギーで結晶化させた輸入天日塩田塩を瀬戸内海の海水で完全に溶かし、ろ過することで、きれいな濃い塩水をつくります。

2.煮詰める

濃い塩水を釜で煮詰める「伯方の塩」

濃い塩水を釜でじっくり煮詰め、塩を結晶化させます。その後、水切りカゴに入れて結晶した塩を取り出します。

3.自然乾燥

自然乾燥中の塩がどっさりと積まれている

マグネシウムを主成分とするにがりを程よく残すため、屋内で数日間かけて自然乾燥させます。おいしさのポイントは、ゆっくり時間をかけること。そうすることで塩かど(舌を刺激するような塩味。精製塩の味といわれる)がなく、奥行きのある味わいを生むそう。高さ2mを超える真っ白い塩は、まるで雪山のよう!

4.選別・袋詰め

袋詰めされている「伯方の塩」

フルイ機、除鉄機、色彩選別機にかけて、異物混入を防ぎます。袋詰めをした後は、オートチェッカーで重さが合っているか、金属が入っていないかをさらにチェック!

5.目視検査

目視検査中の「伯方の塩」

最後の仕上げは、人の目による検査。一つずつ丁寧に異物や汚れがないかを厳しく見極め、箱詰めすれば完成!こうして手塩にかけてつくった塩が全国の食卓へと届けられています。

伝統の製造技術を見事に再現!「流下式枝条架併用塩田」

「伯方の塩 大三島工場」内に再現した「流下式枝条架併用塩田」

伯方塩業誕生のきっかけとなった「流下式枝条架併用塩田(りゅうかしきしじょうかへいようえんでん)」。伯方島の塩田が姿を消してから約40年後の2010年、塩田技術者の協力のもと社員が再現!

この塩田を利用してつくった濃い塩水を煮詰め、「されど塩」「されど塩 藻塩」をつくっています。

竹の小枝を幾重にも組んで作られた「枝条架」

塩田といえば、砂浜に広がるイメージですが、「流下式枝条架併用塩田」は竹の小枝を幾重にも組んだ塩田。ポンプで汲み上げた海水をゆるやかな傾斜をつけた「流下盤」に流し、太陽の熱で水分を蒸発させ濃い塩水にします。その後、竹の枝を組んだ「枝条架」の上から滴り落とし、風の力でさらに濃縮。

この工程を繰り返してできた濃い塩水を煮詰めて塩をつくります。実際に見てみると、想像と違う塩田にびっくりするかもしれませんね。

“世界に一つだけのMy塩”をつくろう(塩つくり体験)

濃い塩水を土鍋で煮詰めてつくるMy塩

工場見学の後は、オリジナルの「塩つくり体験」に挑戦!濃い塩水を土鍋で煮詰めて結晶にしていきます。 

塩が結晶していく様子

まるで理科の実験のよう!実際に濃い塩水から塩になっていく様子にワクワクします。

結晶になった塩

完成した塩は持ち帰り、他の塩と食べ比べてみましょう。

伯方の塩 大三島工場」の「伯方の塩 ソフトクリーム」やお土産をチェック!

伯方の塩 ソフトクリーム

伯方の塩 大三島工場で必ず食べたい伯方の塩ソフトクリーム

ショップの1番人気は「伯方の塩 ソフトクリーム」。トッピングだけではなくソフトにも塩が練り込まれており、さっぱりとした風味と淡い塩味がクセになる一品です。

リピーターも多い伯方の塩ソフトクリーム

ソフトクリームに塩のトッピング!?と驚くかもしれませんが…時間をかけて結晶させた大粒の塩「フルール・ド・セル」のカリッとした食感と塩味がソフトクリームの甘さを絶妙に引き立たせています。これぞ塩メーカーならではの味!このトッピングの塩は「ブラッドオレンジソルト」を選ぶことができるのもうれしいポイント。爽やかなかんきつの香りがクセになるかも!?

このソフトクリーム、以前は「伯方の塩 大三島工場」限定でしたが、JR松山駅だんだん通り内にオープンした「with salt 伯方の塩」でも食べられるようになったんです!こちらも公式Instagramをぜひチェックしてみてくださいね。

されど塩

「伯方の塩 大三島工場」ショップでおすすめ「されど塩」

お土産には、流下式枝条架併用塩田を利用してつくった「されど塩」がおすすめ。塩かどがなく、口当たりの良さが特徴で、食材本来のうまみを引き出します。

こちらを使っておにぎりをつくると、他の塩との違いが感じられました!塩のザラザラ感がまったくなく、白米になじんで塩おにぎりがおいしく仕上がります。

塩とお芋のクッキー

「伯方の塩 大三島工場」ショップで人気のお土産「塩とお芋のクッキー」

実は社員さんがこだわりの塩と自分たちで育てた農産物のご縁を結ぶ「GOEN」というプロジェクトを行っているそうです。自社農園で育てた有機JAS認証のサツマイモ「紅はるか」を使用し、1枚1枚丁寧に手作業で焼き上げたこだわり「塩とお芋のクッキー」もその一つ。サツマイモの甘みが口の中に広がり、トッピングされた「フルール・ド・セル」の塩加減が程よいアクセントに。気付いたらなくなっている…ほど手が止まらないおいしさです。

伯方の塩では3つの「えん(塩・円・縁)」を胸に、「GOEN」という活動を展開中。
こだわりの「伯方の塩」と有機栽培の食材を自分たちでつくり、“昔ながら”を大切にした安全な“本物”の食を届ける活動も行っています。
詳しくはこちらも公式Instagramをぜひチェックしてみてください!

味比べをしたくなるクッキー
【上:プレーン、下:ブラックペッパー味】

ブラックペッパーをトッピングし、ちょっぴり大人の味に仕上げたクッキーも。

普段は四角のクッキーなんですが…千鳥型が入っていたらラッキー!いいことが起きるかもですね。「伯方の塩 ソフトクリーム」と一緒に食べるのもおすすめです。

「伯方の塩 工場見学」でおすすめフォトスポット

伯方の塩 大三島工場の流下式枝条架併用塩田の迫力のある風景

塩田は見学するだけではなく、実はインスタ映えするフォトスポットとしても人気!他にも大きなオブジェがあり、工場見学を体験した人だけが楽しめるスポットをご紹介します。

「伯方の塩 粗塩」のデザインパーツに成り切れるフォトスポット

見慣れたパッケージの中に入っちゃった!?…みたいな撮影ができます。伯方の塩らしさ満載ですね。

伯方の塩のオブジェと記念撮影

館内でも大きな伯方の塩100kgとパチリ!

「伯方の塩 大三島工場」入口にあるCMでおなじみのメロディーが奏でられるチャイム

リズムよく叩くと「は・か・た・の、しお♪」のメロディーを奏でます♪

まとめ「伯方の塩 工場見学」は愛媛観光・しまなみ海道サイクリングにおすすめ! 

限定品が並ぶ「伯方の塩 大三島工場」ショップ

「伯方の塩 大三島工場」は、塩の製造工程を学びながら楽しめるユニークなスポット。ショップとネット限定の商品もあり(どんなものかは、行ってみてのお楽しみ!)、大人もたっぷり遊べます。

愛媛県への観光、しまなみ海道のサイクリングに出かける際は、ぜひ立ち寄ってみてください!なお、塩つくり体験は完全予約制(1週間前まで)、10名以上の工場見学は予約が必要(1週間前まで)ですので、まずはWebサイトをチェックしてみてくださいね。

最後に、「伯方の塩 大三島工場」の担当者さんに工場見学のおすすめポイントを伺いました。

「伯方の塩 大三島工場」の相撲コーナー

見学通路には“相撲コーナー”があります。相撲と伯方の塩にはどんな関係が…?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、東京場所と名古屋場所の取り組み前には伯方の塩がまかれており、相撲とは縁が深いんです。展示では、当社以外の懸賞旗が並んでいるだけでなく、人気力士18名の原寸手形パネルと自分の手と重ねて大きさを比べることができます。相撲に興味を持つきっかけになったり、推しが見つかるかもしれない!?コーナーとなっていますので、ぜひチェックしていただきたいです。

(伯方塩業株式会社は日本相撲協会のオフィシャルスポンサーです。)