愛でたいSTORY

マムで彩られたカフェで、菊に対する価値観が変わる!?/tutiru

「マム」と呼ばれる洋菊

さて今回は、“菊”にまつわる素敵な場所のお話。日本で菊といえば仏花のイメージが強いですが、実はヨーロッパ諸国では普段の暮らしを彩る花として古くから親しまれてきました。菊は学名を『クリサンセマム』といい、海外ではそれを略して『マム』と呼ばれています。そんなマムを育てている生産農家『ファルチェ』さんが営んでいるカフェに行ってきました!

マムの生産農家ファルチェ

マムの生産農家『ファルチェ』がある香川県丸亀市綾歌町

マムの生産農家ファルチェさんがあるのは、香川県丸亀市綾歌町。このエリアにはお花の農家さんが多いようで、その中でもファルチェさんは菊に特化して生産を行っています。写真の手前に見えるビニールハウスは全部ファルチェさんの農場です。

洋菊(マム)の生産農場

かつては、日本で仏花として扱われる“和菊”だけを生産していたようですが、2012年頃から“洋菊”(マム)も生産するようになったのだそう。洋菊は和菊と比べて彩り豊かで、見た目も可愛らしく、現代の洋風住宅での暮らしにバッチリ馴染みそうなお花です。

マムで彩られた倉庫カフェ『tutiru』

マム農家が営むカフ『tutiru』

そんなマムの生産農場が建ち並ぶ中にあるのが、今回のお目当てのカフェ『tutiru』です。農機具の保管場所であった倉庫を改装し、2023年6月にオープンしています。畑やビニールハウスばかりのエリアに突然現れる倉庫カフェは、なんだか不思議な感じ。「これは間違いなく素敵な場所だ」と私の直感が告げています!

tutiruの店内で販売されているお花

店内に入ってまず目に付くのは、マムを始めとするたくさんのお花たち。ここにあるお花は1本単位で買って帰ることができます。マム生産農家さんが営むカフェならではの光景ですね。

お花が飾られた客席

店内のテーブルにはひとつずつ全てに小さなお花が。主張しすぎない程度の装飾ですが、無機質な倉庫との対比もあって、しっかりとした存在感でリラックスできるカフェタイムを彩ってくれています。

売り切れ必至のランチメニュー

人気のパスタランチ
【写真提供:tutiru】

tutiruのランチメニューはパスタランチが2種とサンドウィッチランチが2種の、計4種類。これを目当てに来店するお客さんも多く、この取材の当日は正午過ぎくらいの時間帯でもう全部売り切れてしまっていました。ランチ目当ての方は、かなり早めに来店することをおすすめします。

おしゃれな店内をゆっくり楽しむならスウィーツ&ドリンクで

ランチは売り切れていたので、今回はスウィーツとドリンクでtutiruの素敵空間を楽しむことにします!ランチもいいですが、スウィーツと合わせると卓上のマムがより引き立つような感じ。目の前に小さなお花があるだけで、カフェタイムがいつもより特別な時間になることを実感できます。

お花のある暮らしをカフェで体験して

tutiruを営む株式会社ファルチェの鎌田さん夫妻

そんなtutiruをオープンしたのは、株式会社ファルチェの鎌田さん夫妻。tutiru(ツチル)というのは『土』と『散る』を合わせた名前だそうで、つまり、お花の最初から最後まで、という意味があるといいます。そして、鎌田さんはtutiruのコンセプトをこう話します。

「私たちはマムの生産農家ですが、日本では菊といえばやっぱり仏花のイメージなんですよね。でも、マム(洋菊)は日常の暮らしにとても馴染むお花で、それを知ってほしくてtutiruをオープンしました。家にお花を飾ること自体も“特別なとき”にだけという方が多いと思うので、日常にお花があることの素晴らしさをこのお店で体験してもらいたいと思っています」

無料プレゼントのマム

そんな想いがあるからこそ、店内には販売用のお花だけでなく、無料プレゼントのマムも置かれています。いわゆる規格外品として出荷できなくなったマムだそうですが、この1輪だけでも日々の暮らしを少し変えてくれるはず。

お家に飾ったマムの花

でもせっかくなので今回は販売用のマムの花をゲットして、自宅に飾ってみました!たったこれだけで空間や気分が明るくなるのだから、お花って不思議なものです。しかも、マムは花瓶で水につけておけば1ヶ月くらいはもつようなので、その間ずっと暮らしに彩りを加えてくれると考えるとコスパ抜群。
普段お花を飾る習慣がない方は、ぜひ一度tutiruに行ってみてください。お花、特に菊に対する価値観が変わるかもしれませんよ?

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