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【丸亀・多度津】今こそ行きたい喫茶店特集。純喫茶からネオ喫茶まで!

香川県の丸亀・多度津エリアで今、気になる純喫茶・ネオ喫茶をご紹介。
クリームソーダを味わいながら、古き良きカルチャーに浸る…ちょっぴり贅沢な週末が過ごせちゃいます。
喫茶店のドアを開けば、そこは小さな別世界。
趣のあるインテリアと地元ならではの雰囲気が織りなす空間は、初めてなのにほっと落ち着ける、そんな居心地のよさに包まれています。
忙しい毎日から抜け出して、喫茶店へ逃避行。
ステキなお店でおいしいグルメを堪能して、自分のペースを取り戻してみませんか?
目次
新しいけど懐かしい、ネオ喫茶デビューを「喫茶ぺい」で

「純喫茶はまだハードルが高く感じる…」そんな人におすすめしたいのがネオ喫茶。
ネオ喫茶とは、レトロな純喫茶の雰囲気をベースに、現代らしいセンスやエッセンスを取り入れた進化型の喫茶店なんです。
JR予讃線の丸亀駅から歩いて約5分のところにある「喫茶ぺい」は、香川で楽しめるネオ喫茶の一つ。駅チカで立ち寄りやすいのもうれしいポイントです。

気になるお店の中は…セルリアンブルーの壁に、額縁がたくさん掛けられていておしゃれ!
アンティーク調のインテリアが並ぶ、非日常な空間が広がっています。

「喫茶ぺい」を訪れたら、必ず頼みたいのがクリームソーダ。カラーバリエーションは、全部で8種類。いちご(赤)、メロン(緑)、レモン(黄)、ブルーハワイ(青)、ピーチ(ピンク)、マンゴー(オレンジ)、パープル(紫)、ぺい(シークレット)とカラフルなラインナップで、推し活にもぴったりです♪

中でも一番人気の「ぺい」は、お店の壁の色をイメージしたカラーのクリームソーダ。
フレーバーは秘密なので、ぜひお店で飲んで確かめてみて。

喫茶店の定番メニュー・ナポリタン、「喫茶ぺい」にもありました!鉄板にのったアツアツのナポリタンは、もっちり麺にウインナーやピーマンなどの具材もたっぷりで、満足感のある一皿。麺の下には薄焼き卵が敷かれていて、ケチャップによく合います。

小腹を満たしたいときには、ホットケーキがおすすめです。「喫茶ぺい」のマスコットキャラクター“ぺいぺい”の焼き印がキュート!こんな愛くるしい目で見つめられると、食べるのがもったいなくなっちゃいます…!

涼しげなゼリーソーダは、金魚鉢みたいな縁のグラスでいただきます。カラフルなゼリーと果物にシュワシュワの炭酸がとてもよく合う、夏季限定メニューです。
モダンとレトロが絶妙にマッチしたドリンクやフードは、一度で味わい尽くせないほど多彩。しかも、どれもかわいく、何度でも訪れたくなること間違いなしです!
喫茶ぺい
- 香川県丸亀市南条町11-4 川松ビル1階
- なし
- https://www.instagram.com/kissa_pei/
“イタリアンスパゲティ”とマッチ箱。「薔薇都」で出会う、あの頃

「薔薇都(バラード)」がこの場所にオープンしたのは、1981年。お店の前を通る国道が新しく整備された、ちょうどそのタイミングでした。
変わりゆく町並みに寄り添うようにして、そっと扉を開いたこの喫茶店。以来、町の人たちの“いつもの場所”として、静かに時を重ねてきました。

どこか詩的で印象的なこの名前、「薔薇都(バラード)」。カタカナに漢字をあてる、そんなネーミングが流行っていた時代のちょっとした遊び心が込められています。
店主の山下さんが惹かれたのは、「薔薇」という字のもつ美しさと雰囲気。「バラード」という言葉には「物語のある曲」という意味もあり、気に入っているのだそう。
ふと目にするだけで物語が始まりそうな、そんな名前の喫茶店です。

お店の扉を開けて、階段を少し降りた先に広がっているのは、開放的な喫茶スペース。
本棚や観葉植物がさりげなく席を仕切ってくれているから、ひとりで訪れても、誰かと一緒でも、周りを気にせずリラックスできるのがうれしいところ。
静かに過ごしたい午後や、考えごとをしたいときにぴったりの空間です。

やっぱり外せないのは「クリームソーダ」。 すっと伸びたグラスの中で、透き通ったソーダにまあるいバニラアイスが浮かんでいます。
シンプルで凛とした姿は、どこか昔の喫茶店らしい美しさを感じさせてくれます。

喫茶店の定番といえばナポリタン。
でもここ香川では、それを「イタリアンスパゲティ」と呼ぶ人も、実は少なくありません。
そんな地域ならではの呼び方を、あえてそのままメニュー名にしているのも、「薔薇都」ならでは。地元の言葉にちょっと触れられるのも、旅の楽しみの一つです。

かつては当たり前のように、喫茶店のテーブルやレジ横に置かれていたマッチ箱。
しかし今では、その姿を見かけることもめっきり少なくなりました。
「薔薇都」にも、そんな“絶滅危惧種”となったマッチ箱が残されていました。
残るは、わずか数個。貴重な一品ということで、そっと見せてもらい、写真に収めさせてもらいました。
手のひらサイズに詰まった、あの頃の面影。静かに、でも確かに時を刻む、喫茶店の記憶です。
薔薇都
- 香川県丸亀市飯野町西分506-6
- 0877-24-3106
- あり
- https://www.instagram.com/tatsuayumasa/
時を重ねた純喫茶の魅力、ダルメシアンと「みどりや喫茶店」

お店からこぼれる温かな灯り、重厚な木の扉、そして少し色あせた看板。
「みどりや喫茶店」 は、 JR丸亀駅近の浜町商店街で、 70年以上もの間、町に寄り添い続けてきた老舗の純喫茶なんです。

ショーケースに並ぶパフェやフロートの食品サンプルは、お店に入る前からワクワクさせてくれます。

店内には、丁寧に使い込まれたイスやテーブルが静かに並び、時間の積み重ねが醸し出す気品とぬくもりに包まれます。

タイムスリップしたかのような感覚で、店内を見渡すと天井が鏡張りになっていました。吊された花のような照明もレトロで雰囲気があります。
昭和の面影が残る装飾からは、往時のエレガントでモダンな喫茶文化を感じることができます。

こだわりの自家焙煎コーヒーは、深い香りとやわらかな苦味が心地よく、ゆっくり味わいたくなる一杯。創業から70年、変わることなく長く愛され続けている、お店の顔ともいえる一杯です。
看板メニューのエッグサンドは、ふんわり焼き上げた厚焼き玉子を挟んだ一皿。玉子4個をふんだんに使ったサンドウィッチは、ずっしりと満足感があります。 玉子サラダじゃないところが、どこか懐かしく、ほっとする味わいです。

甘いデザートもお忘れなく…!オーナーさんのおすすめは、フルーツパフェ。鮮やかな見た目は、眺めているだけで心が躍ります♪季節のフルーツと濃厚な生クリームの贅沢パフェです。

そしてもう一つの魅力が、看板犬のダルメシアン。
店内の片隅でのんびりくつろぐ姿に、思わず笑顔がこぼれます。
常連さんたちにとってはおなじみの存在で、まるでこの喫茶店の空気そのものを象徴するような穏やかさ。
ふと足を止めたくなるような、静かで特別な時間がここには流れています。
みどりや喫茶店
- 香川県丸亀市浜町7
- 0877-22-4839
- あり
「ヨーロピアン珈琲 長崎屋」で静かな誇りをまとった、珈琲とアンティークの時間

風格のある外観に、一歩足を踏み入れるとヨーロッパの古い邸宅を思わせるような、どこか懐かしくて優雅な空気が漂います。丸亀城から車で約2分で異国の雰囲気を感じられる、「ヨーロピアン珈琲 長崎屋」は、そんな重厚感のある店構えが印象的な喫茶店です。

店内には深みのある木材がふんだんに使われており、柔らかなライティングと相まって落ち着いた空間を演出。窓辺や照明にあしらわれた彩り豊かなステンドグラスは、異国情緒を感じさせます。

創業以来、店内の調度品や家具はヨーロッパから集めたアンティークで揃えています。
本物の素材は使い込むほどに美しくなり、やさしく人を包み込んでくれます。

「ヨーロピアン珈琲 長崎屋」のこだわりはなんといってもコーヒー。
ハンドドリップで丁寧に入れる一杯は、できたてはもちろん、少し冷めてもおいしく味わえるように。そのバランスや香りを日々追い求めながら、理想の一杯を育てています。
友達とのおしゃべりがはずむ午後も、ノートパソコンで勉強や仕事の調べ物をするときも。日常の中のさまざまな時間に、そっと寄り添ってくれます。

一番人気のメニューは、焼きカレー。熱々の鉄板に敷かれた卵の上には、秘伝スパイスで炒めたライスが。そこに特製のカレーソースとチーズをたっぷりかけて、オーブンで香ばしく焼き上げます。
ぐつぐつと音を立てながら運ばれてくるアツアツの一皿を、ハフハフしながら頬張る時間はまさに至福。スプーンが止まらなくなるおいしさです。

朝だけでなく開店から閉店まで、いつでもモーニングセットが楽しめるのもうれしいポイント。
セットの内容は、半切れの厚切りトーストに、ゆで卵、ヨーグルトたっぷりのフルーツ、そしてちょっとうれしい乳酸菌飲料も。
心もお腹もほっと満たされる、やさしいワンプレートです。

こちらもおすすめ。見た目はまるで彩り華やかなフルーツパフェのようですが…実は、グラスの中にプレーンヨーグルトがたっぷりと入った、ちょっぴりヘルシーな「フルーツヨーグルト」。
バニラアイスとフレッシュな果物の下から、やさしい酸味のヨーグルトが顔を出します。
甘すぎずさっぱりとした後味で、食後のデザートにはもちろん、ちょっと気分をリフレッシュしたいときにもぴったりのスイーツです。
ヨーロピアン珈琲 長崎屋
多度津・元銭湯リノベのネオ喫茶「藝術喫茶 清水温泉」へようこそ

丸亀市から少しだけ足を伸ばして、お隣の多度津町へ。 そこで出会えるのが、元銭湯をリノベーションして生まれた「藝術喫茶 清水温泉」。

かつての趣とポップなアートやカルチャーが融合した、ちょっと特別なネオ喫茶です。
銭湯の名残を感じるタイルや浴槽の跡、そこに現代的な感性が重なり合って、まるでギャラリーのような空間に。
そんな唯一無二の空間でいただける喫茶メニューにも、しっかりと遊び心が散りばめられています。

まずおすすめしたいのは、その名も「恋するカラーフロート」。
ラインナップはメロン、ブルー、パイナップル、オレンジ、いちごの全6種類。推しカラーを選ぶのはもちろん、その日の気分その日の気分に合わせて選ぶのもいいですね♪
色とりどりなドリンクにアイスがふわっと浮かんで、まるで恋する気持ちみたいに胸がときめきます。
見た目にも楽しくて、写真に残したくなるかわいさ。アート空間で味わう、とっておきの一杯です。

「藝術喫茶 清水温泉」には、空間だけでなくメニューにも銭湯の名残が。訪れたらぜひ試してほしいのが「風呂桶セット」。
ドリンクと軽食、小さなノベルティがセットになったこのメニューは、昔ながらの風呂桶を模した器に入って登場。
元銭湯というルーツを感じられる、クスッと笑えて愛おしい一品です。
銭湯の余韻が残る空間で、ゆっくり過ごす。そんな情緒あふれる一日も、たまにはいいかもしれませんね。
「藝術喫茶 清水温泉」やその周辺施設も気になる方は、こちらの記事もチェック!
まとめ|今こそ行きたい、丸亀・多度津の喫茶店。心に残る一杯と空間に出会う
ネオ喫茶の新しいセンスと、純喫茶の変わらない温もり。
丸亀と多度津には、そんな“今っぽさ”と“懐かしさ”がやさしく溶け合う喫茶店が、街角にひっそりと息づいています。
おしゃれで写真映えするクリームソーダや、鉄板でジュワッと香るナポリタン。
やさしい味の玉子サンドに、長く愛されてきたモーニングセット。
どのお店にも、それぞれの時間が流れていて、その空間を好きになった人たちの想いが、そっと積み重ねられています。
ふと立ち寄った先で、胸がふわりとほどけるようなひとときに出会える、そんな小さな旅が、きっとあなたの日常をやさしく彩ってくれるはずです。